レンタカーで高収益を実現するための抑えるべきポイントとは？

そもそもレンタカービジネスは、儲かる事業なのでしょうか？

経済産業省の「自動車賃貸業の動向」によると、2023年12月のレンタカー売上高は3013億400万円で前年同月比+ 13.5%、27か月連続で増加しています。特に個人向けレンタカーの売上高は2022年から2023年にかけて平均+ 39.6%と、急伸長を遂げています。観光需要も復活の兆しとあり、レンタカー売上高は今後ますます高まると予測されているため、レンタカー業は今後さらに儲かるビジネスになると言えるでしょう。

レンタカー事業を開業する場合の初期投資は、レンタカーの開業に必要な資金は、フランチャイズに加盟する・しないでも分かれますが、初期投資は約364万円～764万円前後といわれています。さらに運転資金として必要な資金は、500万円前後といわれています。

開業資金は自分で調達する必要がありますので、ある程度の資金はあらかじめ用意する必要があります。初期投資を早く回収して、利益を創出していく為にはどのようなポイントを抑える必要があるのでしょうか？

観光地以外の地域での
レンタカー事業

レンタカーは一般的に、旅行先や出張先で利用するものというイメージが強いのではないでしょうか？原価高騰や昨今の円安による車両価格の上昇や、物価高による生活費圧迫を背景に、「車は所有から利用へ」というユーザーの意識変化が進んでいます。そのため普段の生活シーンの中でレンタカーを利用する、いわば日常使いのユーザーが増加中。その需要に応えるため、観光資源のない住宅街や町中にもレンタカー店が増えている傾向にあります。

安定した集客構造の確立

確実な集客は事業の安定性を保つために必要不可欠です。ホームページやアプリを活用した効果的なオンライン集客や広告宣伝活動、提携先との連携など、複数のチャネルを活用して安定した顧客層を確保することが重要です。

利用シーンの多様化に対応

観光だけでなく、ビジネスや日常使いのニーズにも対応できるようなサービス提供が求められます。例えば、長期利用の契約やビジネスユーザー向けの特別プランの提供など、様々な利用シーンに柔軟に対応することが成功の鍵です。

コストの削減と効率化

人件費を含む事務的なコストや車の仕入れにおいて、効率的なコスト管理が求められます。また自動化された予約・貸し出しシステムの導入や、清掃作業の効率化、車のメンテナンスの合理化など、各プロセスでのコスト削減と効率向上が収益を最大化する鍵となります。

以上のポイントを総合的に考え、バランスを取りながら事業を展開することで、レンタカー事業の成功と収益の向上が期待できます。うまくいけば、車両1台あたり月間10万円〜20万円の売上、原価やコストを差し引き利益率は50％以上を確保できます。

レンタカー事業を開業するポイント

事業を始める際の基本的なステップや成功の鍵について解説します。成功への第一歩として、事業計画の策定や法的手続きなど、押さえておくべきポイントに焦点を当てます。

個人で設立する場合

レンタカー事業は、個人でも法人でもスタートできる柔軟な事業です。個人で設立する場合、手続きが簡便であり、使っていない車を手軽にレンタカーとして提供できます。手続きや提出書類がシンプルなため、初めて事業を始める方や副業としても選ばれやすい反面、将来的に大規模な事業に展開する予定がある場合は、後に法人への変更手続きが発生することを考慮する必要があります。また、集客に対するノウハウが乏しい個人の方が、安定してレンタカー事業を運営していくことは難しいでしょう。安定して利益を上げる為には、大量にさばきコストを下げていくことが必要になるためです。

法人で設立する場合

事業を大きく展開したい場合は、法人での設立がおすすめです。法人設立は手続きが複雑ですが、信用面での優位性や融資の受けやすさ、法人税の節税などメリットがあります。将来的に大規模な事業にしたい場合は、初めから法人での設立がスムーズであり、効果的です。こちらも同じですが、お客様を獲得する集客ノウハウが乏しい事業者が安定してレンタカー事業を運営していくことは難しいでしょう。安定して利益を上げる為には、大量にさばきコストを下げていくことが必要になるためです。

フランチャイズで開業する場合

オススメの開業方法は、フランチャイズに加盟し低リスクで、収益の取れる立地に出店してすることです。大手レンタカーチェーンが展開する中で競合環境が激しい市場の中で０→１よりもリスクが低くノウハウが蓄積されて折り、手厚いサポートを受けることが出来ます。

また、加盟金を支払いながら大手ブランドの名前を使う形態です。これにより、開業時から既存会員の利用を見込むことができ、信頼性の向上やノウハウの提供を受けながら効率的に事業を展開できます。

物件アセットのある自動車関連企業：ガソリンスタンド・整備工場・自動車販売店等

①車両管理のスキル
自動車関連企業は、車両管理や整備に関する専門知識を有しています。これがレンタカービジネスにおいては必要不可欠であり、車両の適切な管理が事業の成功に直結します。

②整備能力の活用
良好な整備体制が整っている企業は、車両の安全性や信頼性を高めることができます。これが利用者にとって重要であり、事故や車両故障の低減、競争優位性を築く要素となります。

③既存のネットワーク活用
自動車関連企業は既に広範なネットワークを持っています。これを活かしレンタカービジネスを展開することで、既存の顧客層に需要が高まる可能性があります。

地域密着展開している経営者

①既存の顧客層
小売店は既に地元の顧客基盤を持っています。既存のお客様に向けて新しいサービスを提供することで、さらなる地域密着型店舗、生涯顧客化が実現します。レンタカーサービスの導入がスムーズに受け入れられる可能性が高まります。

②駐車スペースの共有
近隣の小売店が所有する駐車スペースをレンタカーの保管場所として利用するケースも往々にしてあります。空きスペースを有効活用することでレンタカー店はコストを削減でき、小売店にとってもプラス収益、さらには来店者の増加と相乗効果を生み出すことが可能です。

③本業の発展
新たな事業としてレンタカーに参入することで、これまでは接点のなかった新規客層の利用、また定期的な顧客との接点が増えます。新たな機会を創出することで、かねてから展開する本業やその他事業へも好影響を期待することができます。